[history]
九重味淋の創始者である石川八郎右衛門信敦(石川家第二十二世)が、みりんの製造を手がけたのは安永元年(1772年)のことです。以来、九重では、本みりん造りに最適な大粒の「もち米」、蔵人の伝承の技がいきた「米こうじ」、清酒造りにも似た醸造方法から丁寧に蒸留した「本格焼酎」を用いて、脈々と品質本位の醸法を受け継いできました。
[location]
もろみを搾ったみりんを熟成する場所は、「大蔵」。宝永3年(1706年)に建築され、天明7年(1787年)に現在の場所に移築された、築300年の長い歴史を持つ蔵です。九重のみりんはこの大蔵でしか造ることができないもの。建替えることなど一切考えたことはありません。少しずつ修繕を重ねながら大切に大切に守り続けています。
[people]
九重味淋は、創始者・石川八郎右衛門信敦がみりん製造を手がけて以来240年以上、「変えない」ことを信条にしてまいりました。本物をつくり続けることが、私たちの仕事です。一人ひとりが、先代から受け継いだ味を「変えない」よう、今日も一心不乱にみりんづくりに励んでいます。